東日本大震災で非常食として注目を集めた包装米飯。被災地に送るなどして支援したサトウ食品工業は業界トップメーカーだ。震災直後は増産対応に追われたが、夏場の需要はどう読むか。佐藤元社長に聞いた。
――足元の需要は。
「震災直後は増産体制をとったが、足元は落ち着いている。6月は前年同期並みだ」
「3~4月には保存が利く包装米飯を消費者が非常食として買い込んだ。小売業者からも発注が増えた。需要は根強いが、大型連休以降に反動が出た」
――今後の需要をどう見る。
「基本的には明るい。1995年の阪神大震災の時も直後から1度需要が落ち、それから徐々に回復した。普段、包装米飯を食べない人たちも味の良さや便利さといったことに気がついた結果だと考えている」
「当社の商品は競合と比べて安くはないが、味へのこだわりは強い。もともと包装米飯は子どもが夏休みに入り、共働きの家庭で消費量が増える夏場が需要期だ。おいしさを前面に出して売り上げにつなげたい」
――被災地支援をどう続けるか。
「現在、『サトウのごはん 銀シャリ3食パック』に被災地のコメを原料に使ったことがわかるよう、シールを張って販売している。今後もそういった商品を増やして応援していきたい」
0 件のコメント:
コメントを投稿