2011年7月13日水曜日

関電工・山口社長、東電の株売却に備え、「人員削減は考えない」。

 関電工の山口学社長は日本経済新聞と会い、筆頭株主の東京電力が保有株式を売却する可能性について「具体的な話は来ていないが、対応は検討している」と語った。東電からの受注減少で2012年3月期は大幅な減益が避けられないが、人員削減には否定的な考えを示した。
 関電工の今期の連結売上高は前期比8%減の4260億円、経常利益が67%減の38億円になる見通し。東電向け工事が2割減るが、「東電の投資抑制が来期以降も長引くと電力の安定供給に支障が出る」と指摘。「回復時に急な増員はできないため人員削減は考えない」と語った。外注の削減や社内での配置転換で対応する方針だ。
 東電は関電工に46%出資している。東電が原子力発電所事故の被害者に対する損害賠償のため資産売却に取り組む過程で保有株を売却する可能性については「事業面の結びつきから考えにくいが準備は必要」と語った。自社株買いや従業員持ち株会の拡充、取引先企業の保有など「様々な選択肢を検討している」。
 関電工の受注の4割強を東電の発注工事が占めるが、工事単価については「(東電向けの)配電工事は09年3月期と10年3月期は赤字で、11年3月期に自助努力で改善させた」と説明した。

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