2011年7月11日月曜日

日本マイクロソフト社長に聞く――医療や防災、情報技術で支援、奈良県と協定

 米マイクロソフトの日本法人、日本マイクロソフト(東京・港)が地方自治体との連携を強化している。今年度は岡山、山梨両県に続き奈良県と情報通信技術(ICT)を通じて地域活性化に取り組む協定を結んだ。関西の府県は初めてだ。少子高齢社会の様々な課題や、大規模災害時の対応などにICTはどんな可能性を持つのか。樋口泰行社長に聞いた。
 ――自治体との連携を拡充しているのは。
 「ビジネスと切り離した企業市民活動の一環。既に佐賀、高知、千葉など6県と実施した。年3自治体をメドに我々の技術を提供する。自治体の現場、教育の現場ではICTの活用が遅れている。改善したい」
 ――奈良ではどんな分野に力を入れるのか。
 「非営利組織(NPO)の人材育成など5分野を考えている。奈良県はICTの活用水準が全国でも低く底上げをしたい」
 「他県にない取り組みとして、地域の医療連携への(インターネットを経由してソフトなどを提供する)クラウドコンピューティングの活用を考えている。例えば、1人の患者をどうみるか。奈良県とは勉強会を立ち上げて病院間や病院・診療所間の診療情報乗り入れや、急患の割り振りの仕組みを研究したい」
 ――東日本大震災を機に、有事にどう情報発信を継続するか、自治体の関心が高まっている。
 「震災直後、固定電話、携帯電話の脆弱性が露呈したのに対し、インターネットは堅牢(けんろう)だった。今後に備え、自治体は有事にも情報発信を継続できる堅牢な基盤をつくっていくことが重要だ」
 「今回の震災では様々なデータの消失やホストコンピューターが機能しなくなる問題も相次いだ。クラウドの活用と、データの二重化によって災害の影響をどう防ぐか課題になる」
 ――震災を受け、データセンターの機能分散など自社としての対応は。
 「企業向け大型データセンターはアジアはシンガポール、香港にある。能力が満杯になった場合、日本にということも考えられる」

0 件のコメント:

コメントを投稿