2011年6月25日土曜日

エバラ食品藤川社長に聞く、M&A視野、海外拡大へ、新たな看板商品に意欲。

 エバラ食品工業の藤川雍中社長は日本経済新聞のインタビューで、少子高齢化で国内食品市場の高成長が見込めない中、「M&A(合併・買収)も視野に海外事業の拡大と、国内で調味料以外の看板商品を作りたい」と語った。2014年3月期に前期比5%増となる517億円の連結売上高を目指す3カ年中期経営計画の達成を確実にする狙いだ。
 同社は09年夏に中国・上海で焼き肉用調味料工場を新設。中国で業務用調味料の販売拡大を進めてきた。「現地では、いため物料理などに焼き肉用調味料を使う飲食店が増えている」という。
 ただ現在の海外事業は中国にほぼ限られており、前期の海外売上高は3億円弱。前の期の2倍に増えたが連結売上高に占める比率はまだわずかだ。そこで「東南アジアや韓国では牛丼店があるなど日本食への関心が高い」と、中国以外のアジア地域の販路開拓に向け、現地の販売網を持つ企業との連携を模索する。
 国内ではチルド(冷蔵)食品販売の拡大を急ぐ。韓国食品会社と合弁でキムチを中心とした食品販売会社を横浜市内に今月設立した。エバラによると国内キムチ市場は700億円とされる。06年にチルド事業に参入したが韓国企業と組み商品ラインアップを拡充する。
 今後「新商品開発のため、当社にない技術を持つ企業についてM&Aも考えたい」という。
 そのほか「学校の食育授業に協力したり、地元イベントにブースを出店したりすることで横浜に本社があることをアピールしたい」と話した。

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