2013年1月22日火曜日
高島屋社長鈴木弘治氏――株高、春先には好影響。
――株価や円高修正など高額消費を刺激する材料がでてきた。
「今年の消費はそれほど悲観していない。新内閣が積極的に施策を打ち出し、先行的に指標の改善が進んでいる。すぐには売り上げに結びつかないが、春先には店頭の動きを後押しするだろう。高額品だけでなく、一般の消費も含め全般的に活気が出てくると思う」
――元日から始めたり、開始時期を遅らせたり、冬のクリアランスセールも百貨店によって対応が分かれた。
「セールは今後もこれまで通り従来の習慣的な時期を尊重する。それがお客様の期待に応えることだと思っている。売り上げ面では大きな成果につながっていないものの、例年通りになった冬は夏と比べて消費者の混乱はだいぶ改善した」
――消費税の増税にどう対処する。
「来年以降、厳しい状況になると懸念している。社内の構造改革と合わせて、それぞれの店ごとに特徴ある品ぞろえを強化して手を打つ」
――業界では、自社で企画した商品を直接工場に委託して生産する動きが広がっている。
「満足のいく品ぞろえができていない部分がある。これを補完するために新しいモノづくりの提案は必要だろう。昨年秋は原材料から自社で調達したカシミヤセーターの反応が良かった。こうした商品は増やすが、従来の取引先との関係を捨てて自分たちで何でも直接やると方針転換するのではない。協力関係を強めながら新ブランドを提案したい」
――ネット通販の売上高を前年の2倍に拡大する目標を掲げている。
「今年はネットとリアルの融合に踏み出す年にする。まず(昨年買収した)セレクトスクエアと高島屋のネット通販を一元化する」
「ネット専門の事業者との大きな違いは、価格や品質を含めて今までやってきた、信頼感がある高島屋という実店舗があることだ。これはネット販売でも海外展開でも大事なベースになる」
――昨年12月、上海に中国1号店を開いた。
「コピー商品が氾濫する中国だからこそ『高島屋ブランド』を浸透させたい。15年にはベトナムにも出店する。その他の東南アジアでも検討中だが、ベトナムでも、高級な百貨店だけでなく、もう少し大衆向けの商業施設の開発もできるのではと考えている」
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小売
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