2013年1月30日水曜日

コマツ社長に大橋氏、「新興国で競争力」、付加価値高め業界けん引。


 コマツの野路国夫社長(66)と大橋徹二次期社長(取締役専務執行役員、58)は共同で29日、都内のホテルで記者会見した。主な一問一答は以下の通り。(30面参照)
 ――大橋氏を社長に選んだ理由は。
 野路氏「理由は2つある。1つは英語力が堪能で国際的なリーダーとして最適であること。今後、海外のパートナーから現地情報を収集し、最先端の技術を取り入れた製品を開発するビジネスモデルを築いていくためだ」
 「2つ目は現場の意見を聞く力に優れていること。会社の戦略や方針を立てていく上で、販売や生産まで幅広く経験して現場を知り、部下の意見を集めていく能力にたけている」
 ――コマツが現在直面している課題は何か。
 大橋氏「(中国など)新興国の景気は減速しているが、今年から来年にかけて回復の兆しが出てくるとみている。ただ、新興国の現地メーカーは急速に成長しており、低価格モデルで攻勢をかけている。当社は高価格でも情報通信技術などを使った付加価値のある製品を出し、先進国でも新興国でも業界のリーダーでありたい」
 ――中長期でどういった会社にしたいか。
 大橋氏「お客様や従業員、サプライヤーに対してなくてはならない会社でありたい。新興国メーカーが海外で様々なビジネスを展開している中で、当社は新しい製品群やビジネスモデルで業界を引っ張っていくことが責務だと考えている」
 ――この6年間、収益体質を強化してきた。
 野路氏「坂根前社長の時代から売上高を1兆円、2兆円と増やして拡大路線を進めてきた。原価改善など地道な活動を積み上げたことで、売上高が拡大しても固定費を増やさない体質にすることができた。円高でも12~14%の売上高営業利益率を達成している」
 大橋 徹二氏(おおはし・てつじ)77年(昭52年)東大工卒、小松製作所(現コマツ)入社。07年執行役員、09年取締役、12年専務執行役員。東京都出身。58歳。

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