2011年7月6日水曜日

米クラウデラCEOマイク・オルソン氏、分散処理ソフト利用拡大

ビッグデータ解析に威力
 膨大で雑多なデータの塊である「ビッグデータ」を収集・分析し、事業戦略に役立てる動きが出てきた。IT(情報技術)の進歩で、データ分析手段が登場したからだ。そうした新技術の一つである分散処理ソフト「Hadoop(ハドゥープ)」を開発している米クラウデラの最高経営責任者(CEO)、マイク・オルソン氏に最新動向を聞いた。
――ハドゥープは米国でどのような用途で使われ始めているのか。
 「ハドゥープは複雑で量が多いデータの処理に向く。ビッグデータを対象にした分析や解析、その前段階であるデータの整理などの用途が多い。米国ではウェブ・サービスや通信事業者だけでなく、金融機関、政府機関、小売業にも利用が広がっている」
 「典型的なものはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に流れるコメントのような大量で雑多な情報から、自社に関係するものだけを抽出、内容を整理する用途だ。情報を基に顧客は、製品改良に役立てたり、宣伝や販売の計画を立てたりする」
 「ハドゥープは設計図を公開して誰でも無料で使えるオープンソース・ソフトウエア(OSS)の一種だ。米グーグルの技術を基に米ヤフーや米フェイスブックの技術者が育ててきた。その登場の背景にはデータの性質や利用法の変化がある」
 「2008年を境にハドゥープを含むデータ処理の新技術が続々と登場した。企業が扱うデータ量が増え、1980年代に開発された従来のデータベース(DB)技術では対応が難しい課題が出てきたからだ。通信記録やSNSのような大量データを分析する用途は、00年以降、データセンターやネット事業者で生まれた」
――ビッグデータ解析の今後の行方をどうみるか。
 「ハドゥープなどの新技術と、従来のDBを基にした集計・解析技術を組み合わせる『ハイブリッド』とみている。ビッグデータ解析の企業利用に向けて大手IT各社が参入しているが、OSSのハドゥープはその中で一定の地位を占めると確信している」
 「米IBMはハドゥープを基にした大規模データの解析ソフトを提供している。利用者がすぐに使えるソフトの登場は、ハドゥープやビッグデータ解析の利用を後押しする。本格的な普及に向け、すぐに使えるソフトが登場することを期待している」
――クラウデラの事業の今後をどうみるか。
 「OSSのハドゥープを企業が使いやすいようにパッケージ化して販売し、技術支援や技術者教育を提供している。IBMなどとは直接競合せず共存共栄の良好な関係にある」
 「ハドゥープ市場は将来的に現在のDB市場と同じ100億ドル(約8000億円)規模になると思う。我々の事業は商用ソフトの販売とは事業モデルが異なるため急速な成長は難しいが、OSS事業の先達である米レッドハットは今年の年間売上高が10億ドル(約800億円)を超える見込み。彼らの事業モデルなどを参考に成長していきたい」
 Mike・Olson カリフォルニア大でコンピューター科学の修士号取得。複数ソフト会社を経てDBソフト企業を設立。06年に米オラクルが買収後、08年まで同社副社長。08年から現職

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