2011年7月19日火曜日

海外製部品の調達検討、スズキ4副社長会見、国内向けで。

 スズキは18日、浜松市内で今年6月に副社長に就いた田村実氏(63)、本田治氏(61)、鈴木俊宏氏(52)、原山保人氏(55)の就任会見を開いた。4氏は同社が4月に設けた経営全般の意思決定を手がける合議体のメンバーでもある。技術担当の本田氏は「海外製部品の国内向け調達も本格的に検討する」と述べ、調達改革を進めて収益性を高める目標を示した。
 記者会見での主なやり取りは以下の通り。
 ――鈴木修会長兼社長が経営の意思決定を一手に手がける体制を改める合議体発足から約3カ月。滑り出しの評価は。
 鈴木氏「少しずつ動き出した。経営の最終決定は4副社長が担い、鈴木会長からは『それでやれ』と言われるくらいの形が理想だ。従来のやり方を変えるのは簡単ではないが、『我々が動かすんだ』という思いで仕事を進めている」
 ――自動車各社は調達改革を進めている。
 本田氏「いち早く進出したインドでは調達先の開拓が進んでおり、東日本大震災直後には、ごく一部ながら国内向け部品をインドから運んだ。国内向け部品の海外調達を増やすことを本格的に検討する」
 ――独フォルクスワーゲン(VW)との提携の現状は。
 原山氏「VWは独立企業同士の『イコールパートナー』として提携しようと持ちかけてきたが、提携後に当社を関連会社に位置付けた。原点に戻り、対等の関係であることを確認したい。足元で進んでいるプロジェクトはない」
 ――東海地震に備えた拠点再配置の進行は。
 鈴木氏「海岸近くにあった二輪車の技術センターの移転はすでに決めた。浜岡原子力発電所(御前崎市)に近い工場の移転については状況を見極めながら進めたい」
 ――軽自動車の市場競争激化に対する対策は。
 田村氏「トヨタ自動車の参入で『戦国時代』を迎える。人材や店舗の質を高めたい」

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