はごろもフーズはトップ交代を機に、他業態との連携強化や若年層の取り組みを強化する。4月1日付で社長に就いた池田憲一氏(38)に戦略を聞いた。
――新社長としての課題は何ですか。
「食の安心・安全に対する取り組みだ。食品メーカーにとって半永久的な課題であり、すでに協力工場を含む全工場を回った。魔法のつえのようなものはなく、現場には日々の積み重ねを大事にするよう伝えている」
「全社員に『挑戦』の意識を浸透させたい。これまで培ってきた伝統を守りつつ、若年層の取り込みへ他業態との連携も模索する。部署、年次を問わず、新規事業のアイデアを募る社内ベンチャー制度を導入し、女性の登用も進める」
――どのような具体策を考えていますか。
「3月下旬からレシピ投稿サイト『クックパッド』との連携を始めた。最大の主力ブランドであるツナ缶『シーチキン』などのメニューを発信する専用ページがあり、幅広い層に約20種類のレシピを提案している」
「近く、全国展開する大手料理教室と商品提供などの連携を始める。若者が注目するチャネルと組むことで高い訴求効果が見込める。販路開拓へ大手外食チェーンとの協働なども模索していく」
――シーチキンに次ぐ商品群も必要です。
「削り節ブランド『はごろも舞』など新しい食べ方の提案などで動き出した。スーパーなどに並ぶパックに入ったものが主流だが、外食店のテーブルでも使えるような食べ方を提案していきたい。ノリやデザートでも従来と切り口を変えた商品開発を進めている」
「社員には『どんな小さな市場でも構わないので一番のブランドを目指せ』と伝えている。ネコ用の国産ペットフードやサラダ用パスタでも構わない。突出した商品を作らなければ、食品市場では淘汰されてしまう」
0 件のコメント:
コメントを投稿