――工作機械の事業環境をどうみていますか。
「業界団体の日本工作機械工業会の加盟各社の合計で考えると、2015年の業界受注は1兆5千億~1兆6千億円(14年は1兆5093億円)になると思う。昨年並みか少し増えるイメージだ。オークマ、ヤマザキマザックなど他社とのシェア争いが厳しくなるだろう」
「地域別では景気が上向く米国の需要が旺盛で欧州も悪くない。日本は国の補助金効果で古い設備の更新需要が見込める。世界最大の工作機械市場である中国でも工場などの生産性を高めたい顧客向けに、性能が良い日本製の工作機械の販売が増えるとみている」
――持ち分法適用の独DMG MORI SEIKI(旧ギルデマイスター)を連結子会社化する影響について教えてください。
「子会社化により、今期の連結売上高は3千億円規模(前期は森精機のみで推定1700億円強)になるだろう。子会社に合わせるために、本体の決算期を3月から12月に変更し、今期(15年4~12月期)は9カ月の変則決算になる。12カ月に換算すると4500億円程度と世界最大の工作機械メーカーになる」
「既に独DMG MORIと販売・サービス拠点を統合し、営業面は連携が進んでいる。今後は生産や原材料の調達で協業を一段と深めるほか、研究開発費やマーケティング費用の共通化でコストを削減する。DMG森精機の売上高営業利益率は8%(前期推定)だが、まずは10%、中長期で15%を目指す」
――企業統治の議論も盛んです。経営体制はどう変えていきますか。
「6月の株主総会で社外取締役を導入する。工学系の大学関係者と家電メーカーの役員経験者の2人を起用する予定だ。いずれ独DMG MORIのルーディガー・カピッツァ最高経営責任者(CEO)には、DMG森精機の会長を兼務してもらうつもりだ」
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