交流サイト(SNS)「mixi」を手がけるミクシィは15日、30歳の朝倉祐介執行役員が6月25日付で社長に昇格する人事を発表した。朝倉氏とともに日本経済新聞のインタビューに応じた創業者の笠原健治社長(37)は「私がフル回転できるのはアイデアを軌道に乗せるまで。1を10に育てる段階では、それが得意な人に任せたい」と交代理由を語った。(関連記事3面に)
同社の2013年3月期の売上高は、前期比5・3%減の126億3200万円。広告収入の伸び悩みが減収要因だ。 mixiは日本のSNSの草分け的存在。11年には月間1500万人超のログイン利用者数を誇ったが、その後はスマートフォンの普及と競合サービスの台頭で伸び悩んでいる。笠原氏は06年の上場以降「満足した瞬間はない」と振り返る。 昨夏以降、ミクシィは既存サービス改善に乗り出しているが、そのリーダーが朝倉氏で、「冷静に見えて時に情熱的。社内の一体感も高まる」と笠原氏の評価も高い。朝倉氏は現在2本のスマートフォン向けアプリを13年度中に50本に増やすなど成長力の回復を図る。 笠原氏は代表権のない会長に退く。フェイスブックなどに押され厳しい環境下での巻き返しは、コンサルティング会社での経験もある朝倉氏に委ね、自らは社内で新規事業立ち上げに専念する。「社会的にインパクトのあるサービスを考える」と語る笠原氏の表情は、「起業家」に戻りさばさばしていた。 |
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