ファンケルの池森賢二会長の会見での発言は以下の通り。
――なぜ経営の第一線に復帰したのか。
「経営理念が希薄化していた。前社長がリブランディング(ブランドの刷新)に4年かけて取り組んでいた時に途中で『大丈夫か』と思い、注意したことがある。一生懸命やっていたが結果的に販売が振るわず、前社長が私に(経営の第一線に)復活してほしいと要請してきた。社員も私の復帰を望んでいるのではないか」
――ブランドの刷新が失敗した理由は。
「商品が選びづらく文字が小さくて見にくいなどクレームが増えていた。プロセスは評価するし、品質もよいが『自己満足の芸術品』だった。店舗で接客を担う社員の質も落ちていることに危機感をもっていた」
「私が経営していた時代はベンチャー企業といわれていたが、私が抜けてからベンチャーらしきことを1つもやっていない。ブランド価値も下がっている」
――ファンケルの成長を支えてきたサプリメント事業も販売不振が続いている。
「私はサプリメントという言葉を日本で初めて使い、メジャーな市場にしてきた。それを後から参入してきた競合に次々と追い越され、すごいくやしさがある。このほど独自成分のPSGの量産化にめどがついた。これをもとに中高年市場を開拓し、もう一度サプリメント市場で名誉復活を図る」
――いつまで経営の第一線にいるのか。
「私は75歳。はずかしながらやむを得ないと思い(経営の第一線に)出てきたが、長くやるつもりはない。3年間でもう一度創業の理念を取り戻し、バトンタッチする。そのためにこの3年間は創業者の私でしかできない改革をスピード感をもってやる」
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