「流出問題、敬遠傾向出ず」 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の平井一夫社長は7日、米ロサンゼルスで開かれているゲーム見本市「E3」会場で日本経済新聞の取材に応じた。平井社長は6日に発表した携帯型ゲーム機「プレイステーション・ヴィータ」の開発の経緯などについて明かすとともに、インターネット配信サービスの情報流出問題について説明した。 「プレイステーション・ポータブル(PSP)」の後継機種であるヴィータの価格は2万4980円からと、関係者の間では想定よりも安いことが話題になった。 平井社長は「利用者に究極の携帯型ゲーム機を提供する中、どれだけアグレッシブな価格にできるか議論した」と説明。また「PSPの累積販売台数である7000万台を上回ることを目指す」と述べた。 ゲーム機では「普及台数が多いほどソフトメーカーにとってプラットフォームとしての魅力が高まる」(平井社長)一方、SCE内部には「家庭用ゲーム機『プレイステーション3』のように製造コストが販売価格を上回る逆ざやの期間を長くはできない」(幹部)との考え方があり、双方のせめぎ合いの結果が今回発表した価格につながったもようだ。 一方、個人情報流出問題については、「サービスを再開した地域で利用動向を見ているが、問題が発生する前の80~90%の利用者がサービスを再び使っている」と述べた。加えて「問題を機に退会した利用者は数%に満たない。利用者が当社の商品やサービスを敬遠する傾向は出ておらず、ネット戦略に大きな変更はない」と断言した。 スマートフォン(高機能携帯電話)などを通じたゲームが急速に存在感を高めていることについては、「当社として一番大事なことは、いかにしてゲームに特化した利用者が楽しむことができる商品に仕上げるかということ」と述べ、大型の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の画面や物理的なボタンなどを搭載したヴィータの意義を強調した。 さらに「スマートフォンなど向けにプレイステーションの体験を提供することも必要」と指摘。1月に発表した米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末向けにゲームを提供する「プレイステーションスイート」により「本格的なゲームと手軽なゲームという両方の市場を押さえる」と述べた。 |
2011年6月9日木曜日
SCE平井社長に聞く、「PSP後継」7000万台超目標。
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ゲーム
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